答え:「性格」ではなく「生活への影響」で測る。
投資の話になると必ず出てくる言葉があります。
それが リスク許容度 です。
しかし多くの人がここで誤解します。
「自分は慎重だから低い」
「自分は強気だから高い」
これは半分しか正しくありません。
本当のリスク許容度は、性格では決まりません。
生活が揺れるかどうかで決まります。
■ リスク許容度とは何か?
答え:値下がりが生活に影響するかどうか。
同じ100万円の下落でも、
・総資産1億円の人
・総資産500万円の人
では意味がまったく違います。
つまりリスクとは、
値動きの大きさではなく、
生活に与える影響の大きさです。
怖がりでも生活に余裕があれば耐えられる。
強気でも生活費がギリギリなら耐えられない。
最終的に判断基準は一つです。
そのお金は生活に必要か?
■ 3つの質問で分類できるのか?
答え:時間・生活・行動の3つで判断できる。
リスク許容度は次の3つでほぼ決まります。
① そのお金は何年使わないか?
・5年以上使わない → 高
・1〜5年 → 中
・1年以内 → 低
時間が長いほど、値動きは問題になりません。
投資の最大の味方は時間です。
② どれくらい下がると生活が揺れるか?
・20%下がっても平気 → 高
・10%で不安 → 中
・5%でも怖い → 低
ここで重要なのは感情ではなく生活です。
「生活が困るかどうか」で判断します。
③ 下落時に売らずに持てるか?
投資で最も重要なのはここです。
上昇時の自分ではなく、
下落時の自分を想像すること。
・下落で追加投資できる → 高
・何もせず保有できる → 中
・売りたくなる → 低
投資は上昇時ではなく、
下落時に性格が出ます。
■ 簡易式で上限を出せるのか?
答え:生活費2〜3年分を引けばよい。
とても実用的な目安があります。
リスク耐性資金 = 総資産 − 生活費2〜3年分
この金額が
長期投資(高配当ETFなど)に回してよい上限です。
なぜ2〜3年なのか。
市場は普通に
・30%下落
・半年〜1年停滞
・回復まで2年以上
という動きをします。
これは例外ではなく、歴史上何度も起きています。
多くの失敗は
「自分は大丈夫」と思うことから始まります。
■ 三層ポートフォリオにどう反映するのか?
答え:許容度で三層の厚みを変える。
三層ポートフォリオは
この考えをそのまま反映できます。
許容度が高い人
長期資産(高配当ETF)を増やす
→ 成長と増配を優先
許容度が中くらい
中期資産(ヘッジ債券)を厚くする
→ 安定と収入のバランス
許容度が低い
短期資産(ドルMMF)を厚くする
→ 生活の安心を優先
重要なのは
許容度は固定ではないことです。
年齢が上がる
資産が増える
生活環境が変わる
そのたびに見直すのが正しい運用です。
● この節の結論
リスク許容度は性格ではない。
生活への影響で決まる。
時間軸・生活への影響・下落時の行動。
この3つで自分の許容度は見える。
そして三層ポートフォリオは、
その許容度を自然に反映できる構造です。