答え:年齢と資金の使用時期で決める。
三層ポートフォリオの設計で最も重要なのは、「何を買うか」ではありません。
どれくらい持つかです。
同じ資産でも、配分を間違えると不安定になります。
逆に、適切な配分をすれば、ポートフォリオは驚くほど安定します。
では、どう決めるべきなのでしょうか。
■ 最重要ルール:短期資金と長期資金を分ける
まず絶対に守るべき原則があります。
使う時期の違うお金を混ぜないこと。
これがすべての出発点です。
1〜3年以内に使うお金は短期層へ。
3〜10年は中期層へ。
10年以上使わないお金は長期層へ。
年齢ではなく、本来は「使用時期」で決めるのが理想です。
ただし、一般的には年齢と資金使用時期はある程度連動するため、モデル配分が参考になります。
■ 年齢別モデル配分
以下はあくまで一例ですが、バランスが取りやすい構造です。
60代
MMF 40%
米国債 40%
高配当ETF 20%
→ 生活安定を最優先。価格変動を抑える構造。
50代
MMF 30%
米国債 40%
高配当ETF 30%
→ 安定と成長のバランス型。
40代
MMF 20%
米国債 30%
高配当ETF 50%
→ 成長力を強める時期。
30代
MMF 10%
米国債 20%
高配当ETF 70%
→ 長期の複利を最大化する構造。
年齢が若いほど「時間」という最大の資産があります。
時間があるほど、長期資産の比率を高めることができます。
■ なぜ高齢になるほど安定層を増やすのか?
年齢が上がるほど重要になるのは「守る力」です。
・資産回復の時間が短い
・生活費への依存度が高まる
・暴落時に売却する可能性がある
このため、短期・中期層の比率を高めます。
若い世代は回復時間があります。
60代は回復時間が限られます。
この違いが配分の本質です。
■ 迷った場合の基本形
もし判断に迷った場合は、次の構造が最も失敗しにくいと言えます。
短期40%
中期40%
長期20%
これは非常に守備的な構造です。
・収入は安定
・値動きは小さめ
・成長は控えめ
いわば「まず失敗しない設計」です。
投資で重要なのは、大成功ではなく大失敗を避けることです。
■ 配分は固定ではない
もう一つ重要なことがあります。
配分は一生固定ではありません。
年齢が変わる
資産額が増える
生活状況が変わる
これに応じて、徐々に比率を調整します。
これをリバランスと呼びます。
三層ポートフォリオは、柔軟に比率を変えられる構造になっています。
● この節の結論
三層ポートフォリオの配分は、
年齢と資金の使用時期で決める。
・短期資金と長期資金を分ける
・若いほど長期比率を高める
・年齢とともに安定層を増やす
・迷ったら短期40・中期40・長期20
この構造こそが
最も失敗しにくい黄金比率です。
これで三層ポートフォリオは完成です。