答え:資産に影響する力が一つではなく、しかも同時に動くから。
私たちの資産は、単一の要因で動いているわけではありません。
金利、インフレ、為替、政治、戦争、国際関係、景気循環。
これらが同時に作用し、互いに影響し合いながら市場を動かしています。
しかも、そのほとんどは個人ではコントロールできません。
だから投資の世界は、最初から「何が起きるかわからない」という前提で成り立っています。
現実には「安定している時期」の方が短いのです。
ニュースを見れば分かる通り、世界のどこかで常に火種が動いています。
米中対立、ウクライナ情勢、中東の紛争、物価上昇、金利の急変、景気減速。
これらは例外ではなく、むしろ通常の状態です。
では専門家なら予測できるのでしょうか?
結論から言えば、できません。
理由は単純で、変数が多すぎるからです。
国際情勢は相互に影響し、人間の心理という不確実性が加わり、突発的な事件が起こる。
プロが語れるのは「可能性」までで、未来を当てることは誰にもできません。
だから読むべきは未来ではなく構造です。
予測不能な世界で重要なのは、未来を当てることではなく、
世界がどう動いても機能する仕組みを持つことです。
高配当ETFには配当が伸びやすい構造があります。
米国債には利払いが安定しやすい構造があります。
ドルMMFには短期金利に連動する仕組みがあります。
段階的な円転で為替の影響を平均化することもできます。
世界が揺れても、これらの仕組みそのものは簡単には壊れません。
不安定な世界でも揺れにくい資産とは、
安定の条件を満たす資産です。
利子や配当の源泉が安定していること。
構造的に減りにくいこと。
再投資で時間とともに増えやすいこと。
暴落時にも崩れにくいこと。
為替で極端に振れにくいこと。
長期で複利が働くこと。
この条件を満たしやすいのが、
米国債と高配当ETFを軸にしたインカム設計です。
世界がどう揺れても、
構造そのものが揺れにくい資産を持つ。
これが本書の前提です。
● この節の結論
答え:未来を予測するのではなく、世界がどう動いても機能する「構造」を持つことが最も重要。
金利・戦争・政治・インフレは常に動き続け、正確に予測することはできません。
だからこそ必要なのは予測ではなく、揺れにくい収入を生む仕組みです。
米国債・ドルMMF・高配当ETFのように、
利子・配当という現金の流れを生む資産を持つことで、
不安定な世界の中でも生活は安定します。